GIVENCHY(ジバンシイ)

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ジバンシイ(Givenchy)は、1952年にフランスのデザイナー、ユベール・ド・ジバンシイによって設立されたファッションブランドです。クラシックでエレガントなスタイルを持ちつつ、時代とともに進化してきました。以下では、ジバンシイの各年代の歴史とおすすめのコレクションについて詳しく解説します。

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Givenchy の歴史

1950年代:創設とエレガンスの確立

ジバンシイ(Givenchy)は、1952年にユベール・ド・ジバンシイ(Hubert de Givenchy)によってフランスで創設されました。当時、彼はシャネルやディオールと肩を並べる若き才能として注目され、ファッション界に新たな風を吹き込みました。ジバンシイのデザインは、特に1950年代に際立った「エレガントでシンプルな美学」を体現しています。

この時期の特徴的なデザインとして、「ベッティーナ・ブラウス」が挙げられます。このブラウスは、彼のミューズでありモデルでもあったベッティーナ・グラツィアーニにちなんで名付けられました。シンプルながらも優雅なラインが特徴で、当時の女性たちに大きな影響を与えました。

おすすめコレクション:

  • 1952年春夏コレクション
  • 初のコレクションで、シンプルながら洗練されたスタイルが特徴。特に「ベッティーナ・ブラウス」が注目されました。
  • 他のデザイナーに比べて自由で実用的なデザインが多く、カジュアルさとエレガンスの絶妙なバランスが魅力です。

1960年代:オードリー・ヘプバーンとジバンシイの躍進

1960年代は、ジバンシイが世界的にその名を確立する時期でした。特に、オードリー・ヘプバーンとのパートナーシップがこの成功に大きく寄与しました。ヘプバーンはジバンシイのドレスを愛用し、映画『ティファニーで朝食を』や『麗しのサブリナ』などで彼のデザインが注目を浴びました。

ジバンシイのデザインは、この時期にさらに洗練され、モダンなエレガンスを象徴するものとなりました。特にシンプルでクラシックなシルエットが人気を博し、ヘプバーンのスタイルは多くの女性たちにとっての憧れとなりました。

おすすめコレクション:

  • 1961年春夏コレクション
  • 映画『ティファニーで朝食を』でオードリー・ヘプバーンが着用したブラックドレスが最も有名。この時期のジバンシイは、シンプルさとエレガンスを極めたデザインを多く生み出しました。

1970年代:カジュアルエレガンスと新しい挑戦

1970年代に入ると、ファッション業界全体がよりリラックスしたカジュアルなスタイルに移行していきました。ジバンシイもこの流れに乗り、よりリラックスしたラインやカジュアルな素材を用いたコレクションを発表しました。しかしながら、ジバンシイのエレガンスと洗練さは失われることなく、その美的感覚を保ち続けました。

特にこの時期、ジバンシイはよりモダンで大胆な色使いやパターンを取り入れ始め、ファッション業界におけるその位置を固めました。

おすすめコレクション:

  • 1973年秋冬コレクション
  • このコレクションでは、カジュアルなアイテムが多く見られ、リラックスしたシルエットが特徴です。大胆なプリントやカラーパレットも注目されました。

1980年代:ビジネスエレガンスと新たな高級感

1980年代に入ると、ジバンシイはさらにビジネスエレガンスに焦点を当てました。多くの働く女性たちに向けた洗練されたスーツやジャケットが人気を博し、彼のデザインはより実用的でありながらも高級感を兼ね備えたものとなりました。

この時期は、ファッション業界全体で「パワードレッシング」がトレンドとなり、ジバンシイもその流れに沿ったデザインを展開しました。特に、オーバーサイズの肩やシャープなラインが特徴的です。

おすすめコレクション:

  • 1987年春夏コレクション
  • このコレクションは、ビジネススタイルにエレガンスを加えたデザインが多く、特に働く女性たちに向けたスーツやワンピースが注目されました。

1990年代:ユベール・ド・ジバンシイの退任と新時代の幕開け

1995年、創設者ユベール・ド・ジバンシイはブランドを去り、新たなデザイナーが後を継ぐことになりました。この時期、ファッション業界全体が変革の時期を迎えており、ジバンシイも例外ではありません。後任にはジョン・ガリアーノが就任し、その後、アレキサンダー・マックイーンが引き継ぎました。

ガリアーノとマックイーンは、ジバンシイに新たな視点を持ち込み、ブランドのイメージを一新しました。彼らはよりアヴァンギャルドなデザインを取り入れ、伝統的なジバンシイのエレガンスに革新を加えました。

おすすめコレクション:

  • 1997年春夏コレクション(アレキサンダー・マックイーン)
  • マックイーンによるジバンシイのデザインは、彼の特徴である大胆でアヴァンギャルドなスタイルが強く反映されています。このコレクションは、ジバンシイの新しい方向性を示す象徴的なものです。

2000年代:リカルド・ティッシ時代の革新とエレガンス

2005年にリカルド・ティッシ(Riccardo Tisci)がクリエイティブ・ディレクターに就任すると、ジバンシイは再び世界的な注目を集めました。ティッシのデザインは、ゴシックでダークな要素を取り入れつつも、エレガンスと洗練さを保っていました。彼はまた、ストリートウェアの要素を取り入れ、ジバンシイにモダンで都会的な感覚を加えました。

ティッシの時代において、ジバンシイは多くのセレブリティやファッションアイコンに愛されるブランドとなり、特にカスタムメイドのドレスがレッドカーペットで注目を集めました。

おすすめコレクション:

  • 2012年春夏コレクション
  • ティッシの得意とするゴシックとロマンティックな要素が融合したコレクションで、流れるようなシルエットと美しいディテールが際立っています。

2010年代〜現在:クレア・ワイト・ケラーと新たな挑戦

2017年にクレア・ワイト・ケラー(Clare Waight Keller)がジバンシイの初の女性クリエイティブ・ディレクターとして就任しました。彼女の就任はブランドにとって新たな時代の幕開けとなり、クラシックなジバンシイのエレガンスを再解釈したデザインが特徴です。特に、彼女がメーガン・マークルの結婚式で着用したウェディングドレスは世界的に話題となりました。

おすすめコレクション:

  • 2018年春夏コレクション
  • このコレクションでは、ジバンシイの伝統的なエレガンスを現代風にアレンジしたデザインが多く、クラシックな美しさと現代的な感性が融合しています。

ジバンシイは、その長い歴史の中で何度も進化を遂げてきましたが、常にエレガンスと洗練を保ち続けています。それぞれの年代で異なるデザイナーの手によって新しい息吹

が吹き込まれつつも、ジバンシイの本質は変わることなく、多くの人々に愛されてきました。

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