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読書ライフを充実させる 5 つの習慣 — 年 100 冊読む人の方法

読書ライフを充実させる 5 つの習慣 — 年 100 冊読む人の方法

「今年こそたくさん本を読みたい」と思いながら、気付けば数冊で年が終わってしまう——そんな声をよく聞きます。編集部の周辺には、仕事や家庭をこなしながら年に 100 冊前後を読み切る人が何人かいます。話を聞いてみると、特別な速読術を使っているわけでも、長時間まとめて読書時間を確保しているわけでもありません。共通していたのは、生活の中に読書を組み込む「型」を持っていること。朝の 20 分、移動中の隙間時間、寝る前のひととき。短いスロットを積み重ね、ノートに記録し、合わない本は早めに閉じる。そんな小さな判断の積み重ねが、年間冊数を大きく動かしていました。この記事では、編集部が取材で集めた 5 つの習慣をまとめ、続けやすい順番で並べ直しました。読書量そのものより、「本と気持ちよく付き合える毎日」を作るための実践集として読んでみてください。冊数を競う読書ではなく、暮らしのリズムに読書を溶け込ませるためのヒント集として、肩の力を抜きながら読み進めていただければと思います。

5 つの習慣 — 朝読み・隙間時間・ジャンル分散・メモ・手放し

多読家の生活を観察していくと、共通する 5 つの行動が見えてきます。「朝読み」「隙間時間」「ジャンル分散」「メモ」「手放し」の 5 つで、どれも単独では小さな工夫ですが、組み合わせると年間冊数が目に見えて変わります。まず朝読みは、起床後の頭が整っている時間に 15〜20 分を確保する習慣。SNS やニュースを開く前に紙か電子書籍に触れることで、一日の集中力の土台を作ります。次に隙間時間は、通勤中・昼休み・寝る前など 10 分未満の細切れを束ねる発想。スマートフォンのスクロールに使っていた時間を読書に振り替えるだけで、月に数冊ぶんが浮きます。

ジャンル分散は、同じ系統の本ばかり読んで飽きないようにする工夫です。小説・実用書・エッセイ・写真集・専門書を 2〜3 冊並行で持ち、その日の気分で開く本を選ぶ。重い本に詰まったとき軽い本へ逃げ場があるため、結果的に読書全体が止まりにくくなります。4 つ目のメモは、読みっぱなしを防ぐ装置。ノートでも電子メモでも構いませんが、抜き書きを 1〜2 行残すだけで「読んだ実感」が積み上がり、再読・再利用のフックになります。最後の手放しは、合わない本を早めに閉じる勇気と、本棚をときどき整理する習慣。読了義務感を手放すことで、次の一冊へ気持ちよく進めます。5 つを一気に始めるのは難しいので、次の章から順に分解していきます。

順番としては、まず時間の確保系(朝読み・隙間時間)から取り組み、次に記憶と循環の設計(メモ・手放し)、最後にジャンル分散で楽しみを広げる、という流れがおすすめです。読書を続けられない原因の多くは、内容ではなく時間の不足にあるからです。まずは生活の中に読書のスロットを物理的に作ること。そのうえで道具やノートが効いてきます。

ノートでも電子メモでも構いませんが、抜き書きを 1〜2 行残すだけで「読んだ実感」が積み上がり、再読・再利用のフックになります。

朝の 20 分 — 一日の集中力を作る

多読家にいちばん共通していたのが、朝の読書時間でした。長くても 20 分程度。「起きてコーヒーを淹れる→机に着いて本を開く」までを 1 セットとしてルーティン化している人が目立ちます。スマートフォンを枕元から離した位置に置くだけで、寝起きにニュースや通知を覗き込む動線が断たれ、本に手が伸びやすくなる、という工夫はよく語られます。朝の頭は前日の情報がいったんリセットされており、難しめのノンフィクションや専門書もすっと入ってきやすい時間帯です。

20 分という長さは、「気合いを入れなくても始められる」ことが利点です。30 分・1 時間と決めると休日仕様になりがちですが、20 分なら平日でも崩しにくい。ページ数で言えば、文庫本でおよそ 15〜25 ページ、新書なら 10〜15 ページが目安。1 週間で 1 冊弱、1 か月で 3〜4 冊ぶんの読書量になります。タイマーをかけて 20 分で必ず止める、というやり方も人気でした。途中で切られると続きが気になり、翌朝の読書に自然と戻ってくる効果があるそうです。

続けるためのコツとして、「同じ本を朝専用に固定する」ルールを採用している人もいました。朝は集中力の必要な一冊、夜はリラックス用のエッセイや小説、というように時間帯と本を結び付けると、迷いが減ります。読み切るまで朝枠を独占させるか、章ごとに入れ替えるかは好みで構いません。重要なのは「朝の 20 分は読書」と決めて、内容の重さで悩む時間を作らないこと。これだけで、年間冊数の半分近くが朝枠で稼がれていた、という人もいました。

うまく軌道に乗らない時期もあると思います。寝坊した日、出張で生活リズムが崩れた日、家族の事情で時間が取れない日。そんな日は「3 ページだけ開く」をミニマムラインに設定しておくと、習慣の鎖が切れにくくなります。完全にゼロの日を作らないことが、長期で見れば一番効きます。逆に休日は 20 分を超えてもよく、平日のメリハリと組み合わせると無理がありません。

読書ノート — 抜き書きと感想で記憶に残す

読んだ本の内容を、半年後にどれくらい思い出せるでしょうか。多読家の多くが指摘していたのは、「冊数より、残った言葉の数で読書を評価する」という考え方でした。そのために使われているのが読書ノートです。紙のノート派、デジタルメモ派、専用アプリ派と方式はさまざまですが、共通する型がありました。1 冊につき「書誌情報」「読了日」「抜き書き 2〜3 か所」「ひと言感想」の 4 ブロック。これだけを残すだけで、再読時のとっかかりや、人に薦めるときの言葉が一気に揃います。

抜き書きは、長い引用を写すよりも、「自分が立ち止まった一文」を短く切り出す方が後で効きます。なぜ立ち止まったのかを 1 行添えておくと、半年後の自分への手紙のような役割を果たしてくれます。感想は星評価よりも、「誰に薦めたいか」「どんな気分のときに開きたいか」を書いておくのがおすすめ。読書ノートが本のキュレーション台帳に育ち、本棚と二重で機能するようになります。

ノートを続けるハードルは、「書くことが増えすぎる」ことです。1 冊あたり 5 分以内で書き終える分量に絞り、書けない日があっても気にしない。読了直後ではなく、翌朝のコーヒー時間にまとめて書く、というリズムも続けやすいスタイルです。手書きの質感が好きな人は方眼やドット罫のノートを、検索性を重視する人はメモアプリやスプレッドシートを、と道具は自由に選んでください。1 年使い切ったノートは、自分だけの読書アルバムになります。ページを繰り返しめくれる手書きノートの強みと、タグやキーワードで横断検索できる電子メモの強み、その両方を併用している人もいました。

電子書籍と紙の使い分け

「紙と電子、どちらで読むか」は多読家の間でも分かれる話題ですが、両刀使いがもっとも多数派でした。基本方針は「持ち歩く本は電子、じっくり読む本は紙」。通勤鞄やバッグの中身を軽く保てるため、隙間時間の読書頻度が上がります。一方で、図版が多い実用書や、線を引きながら考えたい専門書は紙の方が圧倒的に扱いやすい、という声も根強くあります。

電子書籍リーダーは、スマートフォンでの読書と比べて目の疲労が少ないことが選ばれる理由です。通知に邪魔されず、長時間読んでも明るさを一定に保てるため、寝る前の読書にも向いています。容量的に何百冊も持ち歩けるので、「今日はどの本を持って出るか」で悩まなくて済むのも利点。一方で、手触り・装丁・書き込みやすさを求めるなら紙が勝ります。同じ本を電子と紙の両方で買い、外では電子、家では紙、という贅沢な使い方をしている人もいました。

使い分けの目安としては、「再読する可能性が高い本は紙で買う」「一度読めば十分な情報系の本は電子で買う」というルールが分かりやすいです。本棚のスペースを守りつつ、手元に残したい本だけを物理的に並べていく形。電子側で気に入った本を、後から紙で買い直すという順序も無駄が少なくおすすめです。読書のスタイルは固定する必要がなく、季節や生活リズムによって比率を変えていけば十分です。出張や旅行が多い時期は電子寄り、家にこもる季節は紙寄り、というように環境に合わせて柔軟に動かしていけば、読書が止まる隙が減ります。

ブックスタンドで姿勢を整える

長時間の読書で疲れる原因の多くは、目ではなく姿勢にあります。机に本を平置きすると視線が下がり、首と肩への負担が一気に増えます。ブックスタンドを使って本を斜めに立てるだけで、視線が水平に近づき、自然と背筋が伸びる感覚が出てきます。多読家の机を見せてもらうと、たいてい一台はブックスタンドが置かれていました。料理本やレシピで使うイメージが強い道具ですが、読書用としても優秀です。

選ぶときの目安は、角度調整ができること、ページ押さえが付いていること、自分の主要な本のサイズに合っていることの 3 点。文庫サイズしか読まない人と、A4 の図録まで開きたい人では適した製品が違います。素材は金属製がしっかりしていますが、木製を選ぶ人も多く見られました。机の上に置きっぱなしにしたとき、生活空間に馴染む見た目だからです。木目の質感は読書時間そのものの体感を少し穏やかにしてくれます。

スタンドを導入したら、合わせて机回りも見直すと効果が高まります。座面の高さ、照明の位置、ノートとペンの定位置。読書のための小さな「ステーション」を作ってしまうと、本に向かうまでの摩擦が下がり、結果的に読書時間が増えます。立って読みたい人は、キッチンカウンターや高めの棚にスタンドを置く方法もあり、姿勢の選択肢が広がります。

本の手放し方 — 半年に一度の棚卸し

本を増やし続けると、本棚はいつか限界を迎えます。多読家ほどこの問題に早く直面するため、定期的な棚卸しを習慣化していました。頻度は半年に一度が標準。年末年始と夏休みに合わせる人が多く、季節の区切りと連動させると忘れにくくなります。棚卸しの目的は「処分」ではなく「再評価」。読み終わってから時間が経った本に、もう一度向き合う作業です。

判断基準として使いやすいのは、「もう一度読みたいか」「人に薦めたいか」「これからの自分に必要か」の 3 つの問いです。3 つすべてに「いいえ」が並ぶ本は手放し候補、ひとつでも「はい」があれば残す。シンプルな仕組みですが、感情に流されにくく、本棚の鮮度を保てます。残すと決めた本は、ジャンル別ではなく「気分別」に並べ直してみるのも面白い試みです。雨の日に開きたい本、元気を出したい日の本、というような分類は、再読のきっかけを増やしてくれます。

手放す方法は、買取り、寄付、フリマアプリ、図書館への寄贈などいくつかあります。労力と相談しながら、無理のない方法を選んでください。大切なのは「読み切れない罪悪感」を抱え込まないこと。本との関係は所有期間の長さではなく、読んでいた時間の濃さで決まります。半年ごとの棚卸しを通じて、ご自身の関心の変化も可視化できるはずです。本棚は、その人の現在地を映す鏡のようなものだと考えてみてください。

編集部総評

5 つの習慣を並べてきましたが、すべてを最初から完璧にこなす必要はありません。編集部としておすすめしたい順番は、「朝の 20 分」「読書ノート」「電子と紙の使い分け」「ブックスタンド」「手放し」。まず朝枠を確保し、ノートで定着させ、道具で持続可能にし、最後に棚卸しで循環を作る、という流れです。1 つ取り入れて 1 か月続いたら次へ進む、くらいの緩やかな歩幅で十分。読書は競技ではなく、長く付き合う趣味です。冊数の数字より、生活が少し豊かになった感覚を大切にしてください。本記事と合わせて、ファッショニスタが読む本のリスト業界人が薦める実用書も参考になります。あなたの本棚に、来年も気持ちよく一冊が加わりますように。

編集方針について — この記事は GUZ FASHION 編集部のOTHERカテゴリの編集方針に沿って制作されています。

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