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高松の古着屋 — 瓦町・片原町を巡る6店

高松の古着屋は、ことでんの瓦町駅と片原町駅を結ぶ徒歩圏に、驚くほど密に集まっています。丸亀町商店街や常磐街といった屋根付きのアーケードが南北に伸び、その一本裏や上階に、個人経営の店が扉を構えているという配置です。駅から駅まで歩いて10分ほどの範囲に、フランス古着の専門店からアメリカンヴィンテージの老舗、リメイクを軸にする店までが混在しているため、四国のなかでも古着を探す目的で訪れる価値のある都市になっています。

この密度が生まれた背景には、高松の街の構造があります。中心市街地がコンパクトにまとまっており、アーケード商店街が生活動線として今も機能しているため、大通りに面していない小さな区画でも客足が見込めます。加えて瀬戸内の島々を巡る美術の催しが定着したことで、県外から訪れる客層が年間を通して一定数いるという条件もそろいました。ギャラリーを併設する店や飲食を組み合わせた店が成立しているのは、そうした街の性格の反映といえます。

この記事では、瓦町・片原町・常磐街を中心に、実際に営業を確認できた独立系の古着店を6軒選びました。無人営業の店と全国展開のチェーン店は外し、店主やスタッフが在店して選定の意図を伝えている店を軸にしています。高松の個人店は営業時間が変わりやすく、買い付けによる臨時休業もあるため、遠方から向かう場合は各店のInstagramで直近の告知を確かめてから出かけてください。

瓦町まわりの古着店

fog — 瓦町駅至近でレギュラーからリメイクまで

瓦町にあるfogは、駅から歩いてすぐという立地で、高松の古着屋巡りの起点にしやすい店です。扱いはレギュラー古着とヴィンテージに加えて、リメイクものやインポートのアイテムまで幅が広く、ひとつのジャンルに寄せずに構成されています。午後1時から夜8時までの営業で水曜が定休なので、夕方から動き始める人にも組み込みやすい時間帯です。駅至近の店は往々にして回転の速い商品が中心になりますが、この店は棚の奥に年代の古いものが混ざっているため、時間をかけて見るほど発見があります。はじめて高松で古着を探す人が、街全体の相場感と品ぞろえの傾向をつかむために最初に立ち寄る一軒として機能します。瓦町駅は高松の乗り換えの拠点でもあるため、到着してすぐ、あるいは帰りの電車の前に寄れるという点でも使い勝手がよくなっています。

「 」〜格好〜 — リメイクの一点物に振り切った棚

瓦町のビル2階にある「 」〜格好〜は、リメイクアイテムを中心に据えた店です。古着をそのまま売るのではなく、切り替えや接ぎ合わせで手を加えた一点物が並ぶため、同じものが二度と出てこないという前提で棚を見ることになります。午後1時から夜8時までの営業で、火曜と水曜が定休です。既製の古着では物足りないと感じている人や、人と重ならない一枚を探している人には強く刺さる構成で、逆に定番の実用着を安く揃えたい目的には向きません。店の性格がはっきりしているので、目的を持って訪れるほど満足度が高くなる一軒です。加工の意図を店主に尋ねると、元がどんな服だったのかまで教えてもらえることがあり、一枚の背景を知ってから買うという体験になります。

裏風狸 — ブリトー屋を併営する昼から夜までの店

塩上町の裏風狸は、飲食と古着を同じ場所で営んでいる店です。ヴィンテージからレギュラー、ストリート系までを扱い、火曜から土曜は午後1時から夜9時まで、日曜は正午から夕方7時までという長い営業時間を取っています。月曜が定休です。食事をしてから服を見るという流れが自然に成立するため、古着屋巡りの合間の休憩と買い物を一度に済ませられます。飲食を併営する店は服の在庫が薄くなりがちですが、この店はジャンルの幅で見せる構成になっており、価格帯も手に取りやすい範囲に収まっています。夜まで開いている店が限られる高松では、一日の終わりに寄れる場所として実務的な価値があります。

瓦町のビル2階にある「 」〜格好〜は、リメイクアイテムを中心に据えた店です。

片原町・常磐街まわりの古着店

青い羊 for Vintage Lovers — ギャラリー併設のフランス古着

本町の青い羊 for Vintage Loversは、フランス製を主軸にしたユーロ古着の店で、アートギャラリーを併設しています。フランスのワークジャケットやリネンのシャツ、装飾を抑えたワンピースなど、色数を落とした実用着が中心で、生地の目や縫いの癖からその国のものづくりが伝わってきます。正午から夕方6時までという営業時間なので、日中に組み込む必要があります。定休は不定なので事前確認が要ります。ユーロヴィンテージを軸に組み立てたい人にとって、四国では代えのききにくい一軒で、絵と服が同じ空間に置かれていることによって、服を選ぶ時間がそのまま鑑賞の時間にもなります。閉店が夕方6時と早いので、この店を軸に一日の予定を組むのが確実な回り方になります。

栗金商店 — オーナー自ら海外で買い付けるユニセックス

古新町のビル2階にある栗金商店は、オーナー自身が海外へ出向いて買い付けたアイテムを並べる店です。アメリカとヨーロッパの両方を扱い、性別を問わず着られるものが多いのが持ち味です。正午から夕方7時までの営業で木曜が定休です。ユニセックスを謳う店は多いものの、実際にはメンズ寄りかレディース寄りに偏ることが少なくありません。この店は肩幅と着丈のバランスでどちらでも着られる型を意識して集めているため、二人で訪れて同じラックを見られるという実用性があります。片原町駅から歩ける距離で、常磐街の巡回に組み込みやすい位置です。ビルの上階にあるため看板を見落としやすく、住所の階数まで確認してから向かうと迷いません。

ROCK STEADY — 60年代から90年代のアメリカンヴィンテージ

大工町のアカネビル1階にあるROCK STEADYは、1960年代から1990年代のアメリカ古着を軸にした店です。年代の幅を明示して集めているため、同じアイテム名でもいつ頃のものかで仕様がどう違うのかを比べられます。定休は不定で、営業時間は出典によって記載が確認できなかったため、訪問前にInstagramで当日の営業を確かめてから向かうのが安全です。アメリカンヴィンテージは同じ型番でも製造年やタグの世代で価値が変わる領域なので、年代の話ができる店を一軒知っておくと、他店の棚を見る目も変わります。高松でアメカジの文脈を押さえるなら外せない立ち寄り先です。大工町は飲食店が多い一帯なので、夜の予定と組み合わせて動線を引くこともできます。

高松で古着を選ぶときの実践ポイント

高松を回るうえでまず押さえたいのは、店ごとに得意な産地と切り口がはっきり分かれていることです。フランス古着を軸にする店、アメリカンヴィンテージの年代で見せる店、リメイクの一点物に振り切った店では、同じ「古着」という言葉で括れないほど棚の性格が違います。一日で複数店を回るなら、最初の一軒で買い切ってしまうより、二軒目までは方向性を確かめる時間に使うほうが後悔が少なくなります。

もうひとつ、高松の中心市街地には無人営業の古着屋も増えています。価格が抑えられている反面、状態の説明や選定の意図を聞くことはできません。予算を抑えたい買い物と、理解を深めたい買い物を分けて考え、有人の店では遠慮せず質問するというかたちで使い分けると、限られた滞在時間の使い方が変わります。

選ぶ基準そのものを持っておくと、街の見え方が整理されます。ヨーロッパの実用着が持つ静かな成り立ちを、現行の設計として引き受けているブランドを一つ知っておくと比較の軸ができます。フランスの日常着の構造を最小限の線で組み直しているLEMAIREのつくりを見ておくと、青い羊の棚に並ぶフランス古着の、どこが当時のままでどこが今の身体に合わせて変わってきたのかを比べる目安になります。

価格帯とサイズの見立て方

高松の独立系古着店の価格帯は、レギュラー古着で数千円台、状態のよいヴィンテージやリメイクの一点物で一万円台から数万円というあたりが目安です。地方都市だから安いという単純な話ではなく、買い付けの原価は産地で決まるため、フランスの古い実用着やアメリカの年代物は首都圏と大きく変わりません。安く見えるものには生地の薄さや補修跡といった理由があるので、価格より先に状態を確かめる順番にすると判断がぶれません。

サイズについては、アメリカ古着とヨーロッパ古着で設計の考え方が違う点に注意が必要です。アメリカの実用着は肩幅と身幅にゆとりを持たせた型が多く、表記より小さめでちょうどよくなることがあります。ヨーロッパのものは着丈が短く袖が細い傾向があり、表記通りでも腕回りが窮屈に感じることがあります。リメイクの一点物は元の型が崩れているため、表記をあてにせず必ず袖を通して確かめる必要があります。

入荷の時期も把握しておくと動きやすくなります。個人店は買い付けから戻った直後に棚を一気に更新するため、Instagramで入荷の告知を追っておくと狙いを持って訪れられます。瀬戸内の催しの時期は県外からの客が増えるので、混雑を避けたいなら前後の平日にずらすという選択もあります。

効率よく巡るための道順と時間帯

高松の古着店は正午から午後1時のあいだに開く店が多く、閉店は夕方6時から夜8時にばらけています。青い羊のように夕方6時で閉まる店があるため、午前中から動くよりも、正午に合わせて街へ入り、閉店の早い店から回るという順番が効率的です。夜まで開いている裏風狸を最後に置くと、時間の使い方に無理がなくなります。

道順としては、片原町駅側の本町と古新町から始めて、丸亀町と常磐街のアーケードを南下し、瓦町の店へ抜ける流れが移動距離を抑えられます。大工町と塩上町はその動線から少し外れるので、どちらかを起点か終点に据えると歩き直しが減ります。いずれも徒歩圏で、荷物が増えたら瓦町駅の周辺で預けてから続きを回るという判断もしやすい規模です。

定休日は水曜と木曜に集中する傾向があるため、平日に訪れるなら週の前半か週末に寄せると空振りを避けられます。ことでんの瓦町駅と片原町駅は一駅の距離ですが、歩いても10分ほどなので、電車を待つより歩いたほうが早い場面が多くなります。支払いは現金のみの店も残っているため、いくらか用意しておくと安心です。

アーケードの街と古着屋の関係

高松の中心市街地は、丸亀町商店街から常磐街、南新町へと屋根付きのアーケードが連続し、雨の日でも傘を差さずに歩き通せる構造になっています。この連続性が古着屋の立地条件を変えました。大通りに面していなくても、アーケードから一本入った路地や上階の区画であれば、通行量の恩恵を受けられるからです。家賃を抑えつつ客足を確保できるという条件は、在庫の総量が限られる個人店にとって現実的な意味を持ちます。結果として、表通りには全国チェーンが並び、その裏手と上階に個人店が層をなすという街並みができあがりました。

もうひとつの要因は、瀬戸内の島々を巡る美術の催しが定着したことです。数年おきの開催期間だけでなく、通年で島を訪れる人の流れができたため、高松は四国のなかでも県外客の割合が高い都市になりました。ギャラリーを併設する古着屋や、飲食と組み合わせた店が成立しているのは、その客層を前提にできるからです。地元の日常客と旅の途中の客が同じ棚を見るという構図は、地方都市の古着屋としては珍しい条件だといえます。

まとめ

高松の古着屋は、コンパクトな中心市街地とアーケード商店街という条件のうえに、産地や切り口の違う店が徒歩圏で並んでいるという構成です。フランス古着をギャラリーとともに見せる店、アメリカンヴィンテージを年代で語る店、リメイクの一点物に振り切った店、飲食を併営して夜まで開く店と、性格の異なる6軒が10分ほどの範囲に収まっています。四国で古着を探すなら、まず候補に挙がる都市です。半日あればひと通り回れる規模なので、島めぐりや讃岐うどんの予定と組み合わせても無理がありません。

瀬戸内の周辺都市と合わせて回るなら、岡山市の古着屋ガイド倉敷・児島のデニムとヴィンテージガイドが近い距離感で参考になります。全国の古着エリアを俯瞰したい場合は日本全国の古着エリアガイドもあわせてご覧ください。

編集方針について — この記事は GUZ FASHION 編集部のGUIDEカテゴリの編集方針に沿って制作されています。

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