姫路の古着屋は、姫路城の城下に広がる二つの立地にまとまっています。ひとつは二階町・紺屋町・亀井町にまたがるおみぞ筋商店街の内側で、アーケードに沿って個人店が並んでいます。もうひとつは山陽姫路駅前から西駅前町、元塩町にかけての一帯で、高架沿いに店が点在しています。姫路駅とおみぞ筋商店街は徒歩数分でつながっているため、両方のまとまりを一日で回りきることができます。
姫路の古着シーンで目立つのは、店ごとに扱う地域と年代がはっきり分かれていることです。フランスとイギリスでの買い付けを軸にした店があり、アメリカの80年代から90年代を毎日更新に近いペースで扱う店があり、1950年代から80年代のヴィンテージに雑貨やインテリアまで並べる店があり、アメリカ買付のアンティークや雑貨まで扱う店もあります。数を競うのではなく、それぞれが違う地域と年代を選び取っているという構造になっています。
この記事では、おみぞ筋商店街とその周辺で実際に営業を確認できた独立系の古着店を6軒選びました。無人営業の店と全国展開のチェーン店は外し、店主が仕入れの方針を伝えている店を軸にしています。定休日や営業時間の記載が出典によって異なる店もあるため、遠方から向かう場合は各店のInstagramや公式の窓口で直近の営業を確かめてから出かけてください。
おみぞ筋商店街(二階町・紺屋町・亀井町)の古着店
MIKI — フランスとイギリス仕入れの実用着
二階町のMIKIは、おみぞ筋商店街の中にある古着店です。フランスとイギリスでの買い付けを軸にしたヨーロッパ古着を扱っており、ミリタリーやワークウェアなど作りのしっかりしたアイテムが棚の中心になっています。品揃えはレディースが全体の6割、メンズが4割という配分で、店舗限定のオリジナルブランド「MARK」も展開しています。ヨーロッパの実用着は装飾より生地と縫製で語るものが多く、同じジャンルを続けて見ると国ごとの仕立ての違いが分かりやすくなります。
営業時間は11時から19時までで、定休日は火曜日です。ただし買い付け期間中は臨時で休むこともあるため、遠方から向かう場合はあらかじめ営業日を確認しておくと確実です。電話番号も公開されているので、在庫について気になることがあれば事前に問い合わせるという手段も使えます。
レディースの比率が高いという構成は、姫路の6軒の中でも珍しい部分です。メンズ中心になりがちなミリタリーやワークウェアの棚を、レディースの視点で組み直しているところに、この店らしさが表れています。おみぞ筋商店街の中という立地なので、隣接する紺屋町のBRANCHと合わせて歩いて回れる距離にあります。
BRANCH clothing shop — 1階トレンド、2階は米国買付ヴィンテージ
紺屋町のBRANCH clothing shopは、おみぞ筋商店街の一角にある2フロア構成の古着店です。姫路駅から徒歩約7分の位置にあります。1階は国内外のトレンドアイテムやハンドメイドのアクセサリーを扱い、2階はアメリカでの買い付けによるUSEDとヴィンテージを展開しています。年代の軸は1930年代から90年代までと幅広く、現代の着こなしに合わせやすい一着を探すという姿勢で選ばれています。
フロアで役割を分けているため、まず1階で今のトレンドを眺めてから2階で年代物を探すという順番で回ると、店の考え方がつかみやすくなります。営業時間は12時から20時まで、定休日は火曜日です。同じ火曜定休のMIKIと合わせて訪れる場合は、水曜以降に日程を組むと両方に入れます。
1930年代のような戦前期のアイテムから90年代までを同じ棚で扱っているという点は、年代を横断して見比べたい人にとって効率のよい構成です。公式サイトも運営されているので、来店前に取り扱いの傾向をある程度確かめておくこともできます。
SUNRAYS — 毎日入荷が続く80〜90年代アメリカ古着
亀井町のマルカビル3階と4階にあるSUNRAYSは、姫路駅から徒歩約6分の場所にあるアメリカ古着店です。80年代から90年代を中心としたUSEDとヴィンテージを扱い、毎日30点から50点というペースで新着が入荷する回転の速さが特徴です。3階が中心の展開で、4階にはデニムやバンダナなど、よりコアなアイテムを分けて置いています。
営業時間は13時から20時まで、定休日は金曜日ですが、買い付けのタイミングで臨時休業することもあります。公式サイトのドメインは現在つながらなくなっており、オンラインでの連絡手段はInstagramに限られます。訪れる前には、Instagramで営業日と入荷の様子を確認しておくと確実です。
毎日一定量の新着が入るという運営は、通うたびに棚が変わるということでもあります。同じアイテムを何度も探すよりも、訪れるたびに違う一着との出会いを楽しむという姿勢で臨むと、この回転の速さを生かせます。フロアを分けて核心のアイテムを見せているという構成も、目当てのジャンルに応じて滞在時間を配分しやすくしています。
店舗限定ブランド「MARK」も展開しており、定番の古着に加えてここだけの一着を探せます。
山陽姫路駅前〜元塩町の古着店
BRONCO — ピンクのヴェスパが目印の50〜80年代ヴィンテージ
西駅前町のBRONCOは、山陽姫路駅から高架沿いを西へ徒歩5分ほどの場所にあります。アメリカンな看板とピンク色のヴェスパが目印で、1950年代から80年代のヴィンテージ衣料を中心に、コンバースやリーバイスといった定番ブランド、アウトドアアイテム、雑貨やインテリア小物までを扱っています。縫製や素材、経年によるユーズド感を重視してオーナーが選んだ品が並んでいるという構成です。
古着の販売に加えて、リノベーションやオーダー家具、看板製作といったDIY関連の事業も手がけており、店の空気そのものが手作りの延長線上にあります。営業時間は13時から20時半まで、定休日は不定休のため、訪れる前にInstagramで営業日を確かめておくと無駄がありません。
衣料だけでなく雑貨やインテリア小物まで並んでいるという点は、姫路の6軒の中でも幅の広い構成です。服を選びながら部屋に置くものまで一緒に探せるという店の作り方には、DIY関連の事業を手がけるオーナーの視点がそのまま反映されているように見えます。
CLOTH-CROSS — 元塩町の衣料品店、トランクショーの実績も
元塩町のCLOTH-CROSSは、山陽姫路駅から徒歩7分ほど、姫路駅北口からも徒歩約9分の位置にある衣料品店です。地図サービスの分類では洋服店として扱われており、デザイナーの松尾俊彦によるオリジナルブランドのトランクショー会場として使われた実績があり、セレクトショップとしての一面を持っています。
買い付けの方針や店内の詳細については公開されている情報が少なく、営業時間は12時から20時までと分かっているものの、定休日は出典によって記載が分かれており、ここでは確定できないものとして扱います。訪れる前にInstagram(@cloth_cross_shop)で最新の営業状況を確認しておくのが確実です。
デザイナーのトランクショーを受け入れる会場になっているという実績は、単なる古着の販売にとどまらない編集の視点を持つ店であることをうかがわせます。公開されている情報が限られているぶん、実際に足を運んで棚の中身を確かめてみる価値がある一軒だといえます。
Chelokee — アメリカ買付の古着とアンティーク雑貨
元塩町にあるChelokeeは、2016年2月12日に開店した、アメリカでの買い付けを中心とした古着と雑貨の店です。古着に加えてアンティークやアート、本、ハンドクラフト雑貨まで、オーナーの目利きで選んだ品を扱っています。オンラインストアも運営しており、実店舗と通販の両方から商品を選べます。
営業時間は12時から19時まで、定休日は不定休です。出典によって営業時間の記載に細かな相違があるため、訪れる前に公式のオンラインストアで最新の情報を確かめておくと確実です。駐車場が用意されているので、車で回る場合の一軒としても組み込みやすくなっています。
古着だけでなくアンティークやアート、本まで並べているという構成は、姫路の6軒の中でもとりわけ雑貨の比重が大きい店です。服を選ぶついでに、部屋を彩る小さな一点を探すという楽しみ方ができるのも、この店ならではの魅力です。
姫路で古着を選ぶときの実践ポイント
姫路のおみぞ筋商店街と山陽姫路駅前一帯を回るときにまず押さえたいのは、定休日の並びがそろっていないという点です。MIKIとBRANCHは火曜定休、SUNRAYSは金曜定休、BRONCOとChelokeeは不定休、CLOTH-CROSSは定休日そのものが確定できていません。火曜に訪れる場合はMIKIとBRANCHが休みになるため、先に山陽姫路駅前側の3軒を回るという組み方が無駄を減らします。
買い付けのサイクルにも注意が必要です。MIKIとSUNRAYSは、通常の定休日とは別に、買い付け期間中に臨時で休むことがあると分かっています。SUNRAYSは毎日30点から50点というペースで新着が入るとされており、狙った一着があるなら間を空けずに通うほうが出会える確率は上がります。オンラインでの告知が乏しい店もあるため、訪れる前にInstagramや公式の窓口で営業状況を確認しておくという一手間が、この街ではとくに効いてきます。
選ぶ基準そのものを持っておくと、棚の前での判断が速くなります。英国カントリーの空気を現代の生地選びとパターンで引き継いでいるMargaret Howellのリネンとツイードのつくりを知っておくと、フランスとイギリスで買い付けられた姫路のヨーロッパ古着が、当時どんな考え方で仕立てられていたのかを見分ける手がかりになります。
価格帯とサイズの見立て方
姫路の独立系古着店の価格帯は、状態の良いレギュラー古着で数千円台、ヴィンテージやミリタリーの実用着で一万円台から数万円というあたりが目安になります。年代が古くなるほど希少性の比重が増すため、状態と価格が単純に比例するわけではありません。同じ年代でもリペアの跡や生地の抜け具合で判断が分かれるので、値札を見る前に裏地や脇下、袖口の摩耗を確かめる順番にすると納得して選べます。
サイズについては、ヨーロッパ古着とアメリカ古着で設計の考え方が異なる点に注意が必要です。MIKIのようなフランスとイギリスの実用着は着丈が短く袖が細い型が多く、表記のサイズより窮屈に感じることがあります。一方でBRONCOが扱うアメリカの1950年代から80年代のヴィンテージは、肩幅と身幅にゆとりのある設計が主流で、表記より小さめでもちょうどよくなることがあります。系統の異なる店を続けて回るからこそ、その違いを実際に袖を通して比べられるのが姫路の利点です。
入荷のタイミングも押さえておくと動きやすくなります。SUNRAYSのように毎日入荷を掲げている店もあれば、買い付けから戻った直後にまとめて棚を更新する店もあります。Instagramで入荷の告知を追っておくと、狙いを持って訪れられるでしょう。
効率よく巡るための道順と時間帯
姫路の古着店は、営業開始が11時から13時までの間に分かれています。閉店は19時から20時半までにそろっているため、おみぞ筋商店街のMIKI・BRANCH・SUNRAYSを先に回り、その後で山陽姫路駅前側のBRONCO・CLOTH-CROSS・Chelokeeへ向かうという順番にすると、開店時間の早い店から取りこぼしなく巡れます。
道順としては、二階町のMIKIから紺屋町のBRANCHへ歩き、亀井町のマルカビルのSUNRAYSへ抜けるのが、おみぞ筋商店街内での自然な流れです。そこから姫路駅を挟んで山陽姫路駅前へ移動し、高架沿いのBRONCOと元塩町のCLOTH-CROSS、Chelokeeをまとめて回ると、移動距離を抑えられます。JR姫路駅とJR山陽姫路駅は同じ駅ビルに隣接しているため、乗り換えのような感覚で行き来できます。
定休日は火曜と金曜、それに不定休が混在しているため、一週間のうちどの曜日で訪れても必ず何軒かは休みになると考えたほうが安全でしょう。訪れる曜日が決まったら、その日に定休の店をあらかじめ外し、残りの店で順路を組み直すという一手間が、空振りを防いでくれます。
おみぞ筋商店街と山陽姫路駅前という二つのまとまり
姫路の古着店は、二階町・紺屋町・亀井町にまたがるおみぞ筋商店街の内側と、山陽姫路駅前から西駅前町・元塩町にかけての一帯という、性格の異なる二つの立地に分かれています。おみぞ筋商店街の中にあるMIKIとBRANCHは徒歩数分の距離にあり、亀井町のSUNRAYSも姫路駅から徒歩6分という近さで、この三軒はまとまった商店街の内側で完結する回り方ができます。
一方、BRONCOのある西駅前町と、CLOTH-CROSSが山陽姫路駅から徒歩7分から9分ほどの位置にある元塩町(Chelokeeも同じ町内にあります)は、駅から西に離れた一帯で、高架沿いに店が点在するという分布になっています。姫路城の城下に広がる中心市街地の中でも、商店街のアーケードの内側で完結する古着店と、駅の高架沿いに単独で構える古着店という、立地の性格の違いがそのまま店の作りにも表れているように見えます。両方のまとまりを合わせて回っても、姫路駅を挟んだ徒歩圏に収まる距離感です。
まとめ
姫路の古着屋は、二階町・紺屋町・亀井町のおみぞ筋商店街と、山陽姫路駅前から元塩町にかけての一帯という、二つの立地にまとまっています。フランスとイギリスで買い付けたヨーロッパの実用着を扱う店、1階と2階で役割を分けた店、毎日入荷が続くアメリカ古着の店、ピンクのヴェスパが目印のヴィンテージと雑貨の店、トランクショーの実績を持つ衣料品店、アメリカ買付のアンティーク雑貨まで扱う店と、性格の異なる6軒が姫路駅を挟んだ徒歩圏に収まっています。
定休日が火曜・金曜・不定休と分かれ、営業時間や公式の窓口についても出典によって記載が異なる店がいくつかあるため、訪れる前にInstagramや公式のオンラインストアで最新の情報を確認しておくことが、この街を楽しむうえでの前提になります。近隣のエリアと合わせて回るなら神戸の古着・セレクトショップガイドや大阪・中崎町の古着屋ガイドが参考になり、全国の古着エリアを見渡したい場合は日本全国の古着エリアガイドもあわせてご覧ください。











