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宇都宮の古着屋 — オリオン通り・ユニオン通りを巡る6店

宇都宮の古着屋は、東武宇都宮駅からJR宇都宮駅方向へ伸びるオリオン通りとユニオン通りの一帯に密集しています。アーケードの下、そして通りに面した雑居ビルの2階から5階までに店が縦に積み上がっており、階段を上がるだけで別の店に着くという場所もあります。北関東でこれほどの密度がある街は限られていて、群馬の高崎と並んで、県外から古着を目的に訪れる人がいるエリアになりました。オリオン通りとユニオン通りは徒歩数分でつながるため、半日あれば主要な店をひと通り回れます。

宇都宮の古着シーンで目立つのは、店ごとの切り口の作り方が明確なことです。1940年代から90年代のアメリカンヴィンテージに入店料を設けて集中して見せる店があり、フランスとヨーロッパのワークウェアだけに絞った店があり、カフェを併設して滞在時間そのものを設計している店があり、姉妹店でメンズとレディースを分けている店があります。数で押すのではなく、それぞれが違う入り口を用意しているという構造で、回る側としては目的に応じて選べます。

この記事では、オリオン通り・ユニオン通りの周辺を中心に、実際に営業を確認できた独立系の古着店を6軒選びました。無人営業の店と全国展開のチェーン店は外し、店主やスタッフが在店して選定の意図を伝えている店を軸にしています。再開発に伴って閉店した店もあるため、遠方から向かう場合は各店のInstagramで直近の営業を確かめてから出かけてください。

ユニオン通り・塙田の古着店

NiLS VINTAGE — セレクトショップのように整えられたメンズ

塙田の田村ビル5階にあるNiLS VINTAGEは、宇都宮の古着シーンで基準になっている一軒です。1990年代から2000年代のメンズを軸にしながら、古着屋というより現行のセレクトショップに近い見せ方で棚を組んでいます。正午から夕方7時までの営業で木曜が定休です。ビルの5階という立地は初めてだと分かりにくいので、住所の階数まで確認して向かうのが確実です。古着に不慣れな人が抵抗を感じやすいのは、雑然とした量と匂いですが、この店はどちらも整えられていて、日常の買い物として服を選べます。姉妹店をユニオン通りの別の場所に構えており、そちらと合わせて回ると同じ選定基準がメンズとレディースでどう出るのかを比べられます。宇都宮で最初に基準を作る一軒としても、他店の棚を見る前に通しておくと相場感がつかめます。

naname — NiLSの姉妹店、レディースのヨーロッパ古着

二荒町のnanameは、NiLS VINTAGEの姉妹店で、レディースのヨーロッパ古着を軸にした店です。正午から夕方7時までの営業で木曜が定休と、本店とそろえた営業設定になっています。ヨーロッパの古着は色数が抑えられていて日本の街並みに馴染みやすく、装飾より生地と仕立てで見せるものが多くなります。同じ運営でメンズとレディースを分けているため、二人で訪れて別々の店を見て合流するという回り方ができるのも実用的です。ヨーロッパものは着丈が短く袖が細い設計が主流なので、表記のサイズより実際に袖を通して確かめる必要があります。二荒町はユニオン通りから折れてすぐの位置にあり、本店との行き来も歩いて数分で済みます。

Swallow vintage — 2階建ての大型店でアメカジを掘る

西一丁目のSwallow vintageは、2階建ての売り場を持つ宇都宮でも大型の古着店です。1980年代から2000年代のアメカジを軸にしており、正午から夜8時まで無休で営業しています。定休日がないという点は、旅程を組む側にとって大きな意味を持ちます。物量のある店では、まず全体を一周して価格帯と年代の分布を頭に入れ、二周目で狙いを絞るという回り方が効きます。時間に余裕を持って入るのがこの店を楽しむ条件です。密度の高い個人店とは違い、同じ型が複数あることもあるため、サイズを比べて選べるという利点もあります。東武宇都宮駅側にあるため、電車で訪れる場合は最初に立ち寄る動線に無理なく入ります。

アーケードの下、そして通りに面した雑居ビルの2階から5階までに店が縦に積み上がっており、階段を上がるだけで別の店に着くという場所もあります。

オリオン通り・中央本町の古着店

古着屋ぞんび — 入店料500円制で見る40年代から90年代

曲師町のリリーセブンビル3階にある古着屋ぞんびは、入店料500円という仕組みを取っている店です。1940年代から90年代のアメリカンヴィンテージに絞って集めており、アメカジ特化の構成になっています。平日は夕方5時から8時まで、土日は午後3時半から8時までという営業で、夜に開く店として組み込むことになります。入店料を取るという設計は、冷やかしを減らして棚の密度を保つための選択で、実際に入ると希少なピースが並んでいます。年代の古いアメリカ古着を本気で探すつもりがあるなら、500円は妥当な投じ方だといえます。夜型の営業なので、日中に他店を回ってから最後にここへ入るという配分が自然です。ビルの3階という立地で入り口も分かりにくいので、初回は住所と階数を確かめてから向かうのが確実です。

ATR STORE — カフェ併設でアウトドアとストリート

中央本町の三共ビル2階にあるATR STOREは、カフェを併設した古着店です。アウトドア系とストリートを軸にした構成で、正午から夜8時まで無休で営業しています。カフェがあるということは、服を見て終わりではなく、そこで座って考える時間が用意されているということです。古着は一点物が多いぶん、その場での判断を求められますが、一度腰を下ろして冷静になれる場所があるだけで、買い物の質は変わります。オリオン通りの巡回動線上にあり、休憩を挟みたいタイミングで組み込むと一日の疲れ方が違ってきます。アウトドアものは同じブランドでも年代によって生地の仕様が変わるため、気になった一枚のタグの世代を尋ねてみると理解が進みます。

VINTAGE&USED OWEYOU 宇都宮 — フランスとユーロのワークに絞る

南一の沢町のOWEYOUは、フランスとヨーロッパのワークウェアに絞った店です。午後1時から夜8時まで無休で営業しています。フランスのモールスキンのジャケットやリネンのスモック、ヨーロッパ各国の軍もののライナーなど、色数を落とした実用着が中心で、同じジャンルの中で国と年代の違いを比べられる構成になっています。中心市街地からは少し離れるため、車で訪れるか、他店を回り終えてから足を伸ばす位置づけになります。ユーロワークは近年価格が上がっている領域ですが、毎日入荷があるという運営なので、通えば通うほど出会いの機会が増える店です。産地を絞った店は比較の基準が作りやすく、ユーロワークを一度に見比べたいという目的には的確な一軒になります。

宇都宮で古着を選ぶときの実践ポイント

宇都宮を回るうえでまず押さえたいのは、営業時間の幅が店ごとに大きく違うという点です。正午から開く店と夕方5時から開く店が混在しているため、行きたい店から逆算して一日を組む必要があります。とくに古着屋ぞんびのように夜型の営業をしている店があるので、日中は正午開店の店を回り、夕方以降に夜型の店へ入るという二段構えにすると取りこぼしが減ります。

もうひとつ、宇都宮の店はビルの上階に多いという特徴があります。看板が小さく、通りから店の存在が分かりにくいため、住所の階数まで確認してから向かうのが確実です。エレベーターのないビルもあるので、荷物が増えてから上階の店へ向かうと負担になります。上階の店を先に回るという順番も検討に値します。

選ぶ基準そのものを持っておくと、棚の前での判断が速くなります。アメリカの実用着やワークウェアの構造を、現行の国産の技術で組み直しているブランドを一つ知っておくと比較の軸ができます。旧式の力織機と当時の縫製仕様を踏まえてデニムを作り続けているorSlowのつくりを見ておくと、Swallow vintageやぞんびの棚に並ぶ古いジーンズの、どこが当時の仕様でどこが経年による変化なのかを見分ける手がかりになります。

価格帯とサイズの見立て方

宇都宮の独立系古着店の価格帯は、レギュラー古着で数千円台、状態のよいヴィンテージやユーロワークで一万円台から数万円というあたりが目安です。1940年代から50年代のアメリカものは希少性で値が決まるため、状態と価格が単純に比例しません。同じ年代でもリペアの有無や生地の抜け具合で判断が分かれるので、値札より先に裏地や脇下を確かめる順番にすると納得して買えます。

サイズについては、アメリカ古着とヨーロッパ古着で設計の考え方が違う点に注意が必要です。アメリカの実用着は肩幅と身幅にゆとりのある型が多く、表記より小さめでちょうどよくなることがあります。ヨーロッパのワークウェアは着丈が短く袖が細い傾向があり、表記通りでも腕回りが窮屈に感じることがあります。年代が古くなるほど全体に小柄な設計になるため、40年代から50年代のものは必ず袖を通して確かめる必要があります。

入荷のタイミングも押さえておくと動きやすくなります。毎日入荷を掲げている店もあれば、買い付けから戻った直後に一気に棚を更新する店もあります。Instagramで入荷の告知を追っておくと狙いを持って訪れられます。冬物の入荷は秋の入り口に集中するので、コートやライナーを探すなら9月から10月に動くのが有利です。

効率よく巡るための道順と時間帯

宇都宮の古着店は正午から午後1時に開く店と、夕方5時から開く店に分かれます。閉店は夕方7時から夜8時にそろっているので、正午に街へ入り、営業時間の短い店を先に回って、夜型の店を最後に置くという配分が効率的です。JR宇都宮駅からオリオン通りまでは歩くと20分ほどかかるため、バスかシェアサイクルを使うと時間を節約できます。

道順としては、東武宇都宮駅側の西一丁目から始めて塙田と二荒町へ北上し、オリオン通りの曲師町と中央本町へ抜ける流れが移動距離を抑えられます。南一の沢町のOWEYOUは中心市街地から外れるので、車で訪れる場合の起点か終点に据えると歩き直しが減ります。宇都宮市役所の駐車場が無料で使えるため、車で回る場合はそこを拠点にするという手もあります。

定休日は木曜に集中する傾向があるため、平日に訪れるなら木曜を避けるだけで空振りが大きく減ります。オリオン通りとユニオン通りはアーケードなので雨の日でも移動の負担が小さく、逆に南一の沢町へ向かう区間は天候の影響を受けます。支払いは現金のみの店も残っているため、いくらか用意しておくと安心です。

オリオン通りという街と古着屋の関係

オリオン通りは戦後の宇都宮の中心商店街として発展し、映画館と百貨店が並ぶ賑わいを持っていました。その中心性が郊外の商業施設へ移っていく過程で空き区画が増え、家賃も下がりました。個人が小さな店を構える余地が生まれたのはそのためで、古着屋がビルの上階に縦に積み上がるという分布は、路面の家賃を払わずに商店街の通行量を得るという選択の結果です。エレベーターのないビルの3階や5階に店があるという状況は、その経済的な条件をそのまま映しています。

一方で再開発の影響も出ています。2023年には再開発に伴って長く続いた古着店が閉店し、現在は通販のみという例もあります。中心市街地の建て替えが進む局面では、こうした移動や閉店が続くことになります。訪れる前に営業を確認するという手間が、この街ではとくに意味を持つのはそのためです。

まとめ

宇都宮の古着屋は、オリオン通りとユニオン通りという商店街の構造のうえに、それぞれ違う入り口を用意した店が縦に積み上がっている構成です。入店料を取ってアメリカンヴィンテージに絞る店、フランスのワークだけを毎日入れ替える店、カフェで滞在時間を設計する店、姉妹店でメンズとレディースを分ける店と、性格の異なる6軒が徒歩圏に収まっています。北関東で古着を探すなら、高崎と並んで候補に挙がる街です。営業時間の幅が大きいぶん、行きたい店から逆算して順番を決めておくことが、この街を楽しむうえでの前提になります。

北関東のほかの都市と合わせて回るなら、高崎・前橋の古着屋ガイド大宮の古着屋ガイドが距離感の近い参考になります。全国の古着エリアを俯瞰したい場合は日本全国の古着エリアガイドもあわせてご覧ください。

編集方針について — この記事は GUZ FASHION 編集部のGUIDEカテゴリの編集方針に沿って制作されています。

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