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Botter|Antwerp 出身デュアル創業、カリブ海アイデンティティと Nina Ricci 期の 9 年

ターコイズブルーの波が打ち寄せる海の情景(Botterのカリブ海アイデンティティを象徴するイメージ)

設計思想 — Antwerp 出身デュアル創業、カリブ海アイデンティティと Nina Ricci 期の 9 年

Botter は、2017 年に Rushemy Botter (オランダ・カリブ海ドミニカ系移民の家庭出身) と Lisi Herrebrugh (オランダ出身) の二人がベルギー・アントワープで立ち上げたメンズウェアとウィメンズウェアのハウスです。創業から 9 年にわたって独立経営を続け、欧米の現代の若手独立系のなかでもカリブ海アイデンティティとサステナビリティを軸とする独自の方向性で知られる存在に育ってきました。

ハウスを象徴するのは、Rushemy Botter のカリブ海ドミニカ系移民第二世代としてのアイデンティティを中軸にした独自の世界観です。Rushemy と Lisi は二人とも Royal Academy of Fine Arts Antwerp (1664 年設立、ベルギー最古の美術学校の一つ、Antwerp Six や Demna Gvasalia や Glenn Martens を輩出した教育機関) の Fashion Department で出会い、長年のパートナー関係を築きながら共同で服飾の独自の方向性を温めていきました。2017 年の Royal Academy of Fine Arts Antwerp の修了作品が、後に Botter の中軸となる「カリブ海と海の景色」 を主題とした独自のメンズウェアの原型を形作る出発点となります。

経歴の最初の節目は、2018 年のフランス ANDAM Award (1989 年に設立されたフランスの主要な若手デザイナー支援の賞、Bianca Saunders や Glenn Martens などを輩出した権威ある賞) の受賞です。Rushemy と Lisi は二人で Botter の創業から 1 年後に ANDAM Award を獲得し、欧米の業界誌から「ベルギー Antwerp の新世代の若手デュアル創業の中軸」 として大きく取り上げられる出発点となりました。

経歴のもう一つの中核となる節目は、2018-2021 年の Nina Ricci の Co-Creative Director 兼任です。フランスの 1932 年創業のメゾン Nina Ricci (Italian-French デザイナー Nina Ricci が創業した女性向けハウス、Puig グループ傘下) は、2018 年に前任 Guillaume Henry (後に Patou で指揮、現在は退任) の後任として、Rushemy Botter と Lisi Herrebrugh の二人を Co-Creative Director に起用する稀有な人事を発表しました。創業から 1 年半の若手のデュアルが、フランスの伝統的なメゾンの Creative Director に起用される節目は、米国 New York Times、英国 Vogue、フランス Vogue Business、米国 Business of Fashion などの主要業界誌で「フランスのメゾンが若手デュアルに賭けた稀有な事例」 として大きく取り上げられる出来事となります。

主要な意匠は、Botter の海とカリブ海を主題としたシャツとアウター (波紋のプリント、釣り具を反映した独自のディテール、カリブ海の鮮やかな色彩)、Rushemy のドミニカ系の textile 文化を反映した独自のジャケット、Botter のメンズウェアとウィメンズウェアの両方を横断する独自のテイラリング、2018-2021 年の Nina Ricci 期に Rushemy と Lisi が打ち出したフランスのメゾンの新方向性などです。

創業から現代まで — Botter の歩み

1990 年代-2017 Rushemy と Lisi の出会いと Royal Academy of Fine Arts Antwerp

Rushemy Botter はオランダのカリブ海ドミニカ系移民の家庭出身のデザイナーです。家庭はカリブ海のドミニカ (Dominica、カリブ海東部の島国) からの移民で、Rushemy は若いころからカリブ海の textile 文化と海の景色への深い愛着を抱いて青年期を過ごしました。Lisi Herrebrugh はオランダ出身のデザイナーで、二人はベルギー・アントワープの Royal Academy of Fine Arts Antwerp の Fashion Department で出会い、長年のパートナー関係を築きながら共同で服飾の独自の方向性を温めていきました。

Royal Academy of Fine Arts Antwerp は、1980 年代の Antwerp Six (Marina Yee や Dries Van Noten や Ann Demeulemeester など) を輩出した教育機関として知られ、Rushemy と Lisi は同校の Fashion Department で「ベルギー服飾の伝統」 と「カリブ海とオランダのアイデンティティ」 を組み合わせる独自の方向性を磨いていきました。

2017 自身ブランド Botter のデュアル創業

2017 年は Botter の歩みのなかで最大の創業の節目となりました。Rushemy と Lisi は Royal Academy of Fine Arts Antwerp の修了作品を共同で発表し、その流れで自身ブランド Botter をベルギー・アントワープで正式に立ち上げたのです。

創業時のラインは、カリブ海と海の景色を主題としたメンズウェアを軸とする独自の構成でした。波紋のプリント、釣り具を反映した独自のディテール、カリブ海の鮮やかな色彩などが、欧米の業界誌から「ベルギー Antwerp の新世代の若手デュアル創業の中軸」 として取り上げられる存在として認知の輪を広げていきます。

2018 ANDAM Award 受賞と LVMH Prize ファイナリスト

2018 年は Botter の歩みのなかで最大の業界認知の節目となりました。フランスの ANDAM Award (1989 年に設立されたフランスの主要な若手デザイナー支援の賞、Glenn Martens や Bianca Saunders などを輩出した権威ある賞) を、Rushemy Botter と Lisi Herrebrugh が二人で受賞したのです。

同時期に、フランスの服飾持株会社 LVMH が主催する LVMH Prize (2014 年に始まった若手デザイナーの賞) のファイナリストにも Botter は選出され、創業から 1 年でフランスの権威ある若手支援の二つの賞を同時期に獲得する稀有な歩みとなりました。

2018-2021 Nina Ricci Co-Creative Director の兼任

2018 年は Botter の歩みのなかで業界の節目となるもう一つの出来事を迎えました。フランスの 1932 年創業のメゾン Nina Ricci (Italian-French デザイナー Nina Ricci がフランス・パリで創業した女性向けハウス、現在はスペインの Puig グループ傘下) が、Rushemy Botter と Lisi Herrebrugh の二人を Co-Creative Director に起用する稀有な人事を発表したのです。前任 Guillaume Henry (後に Patou で指揮) の後任として、創業から 1 年半の若手のデュアルがフランスの伝統的なメゾンの Creative Director に起用される節目は、米国 New York Times、英国 Vogue、フランス Vogue Business、米国 Business of Fashion などの主要業界誌で「フランスのメゾンが若手デュアルに賭けた稀有な事例」 として大きく取り上げられる出来事となりました。

Botter の Nina Ricci 期 (2018-2021) は、自身ブランドの Caribbean アイデンティティを Nina Ricci の伝統的な女性向け服飾と組み合わせる独自の方向性で、欧米の業界誌で「Nina Ricci の現代化の試行錯誤」 として繰り返し参照される歩みとなります。Rushemy と Lisi は 2021 年に Nina Ricci の Co-Creative Director を退任し、その後は自身ブランド Botter に専念する歩みへ進みました。

2022-2024 Paris 拠点への移転と国際展開

2022 年から 2024 年にかけて、Botter は拠点をフランス・パリへ移転し、Paris Fashion Week (フランス・パリの主要な服飾の発表会) で本格的な発表を継続する歩みを進めました。

Rushemy と Lisi のデュアルは、自身ブランド Botter の方向性を「カリブ海と海と Sustainable Fashion」 を中軸として継続的に発展させ、欧米の業界誌から「ベルギー Antwerp 出身でフランス・パリで活動するカリブ海系のデュアル」 として繰り返し参照される存在に育ちます。同時期にイタリア LVMH 傘下の Marni や Bottega Veneta などの主要メゾンと比較される若手として、欧米の業界誌で頻繁に取り上げられる節目となっていきました。

2025-2026 独立経営の継続とカリブ海アイデンティティの発信

2025 年から 2026 年にかけて、Botter はフランス・パリを拠点とした独立経営を継続しながら、Rushemy のカリブ海ドミニカ系アイデンティティを中軸とする独自の方向性を継続的に発展させてきました。

Rushemy と Lisi のデュアル体制は創業から 9 年にわたって維持され、欧米の業界誌で「ベルギー Antwerp 出身のデュアル創業 + フランス・パリ拠点 + カリブ海系の現代の若手独立系の中軸」 として繰り返し参照される存在に育ちます。創業から 9 年の独立経営を継続している、欧米の現代の若手独立系の中軸の一つです。

Botter を作った人々

Rushemy Botter (共同創業者・指揮者、2017-現在)

オランダのカリブ海ドミニカ系移民の家庭出身のデザイナーです。カリブ海のドミニカからの移民の家庭で育ち、若いころからカリブ海の textile 文化と海の景色への深い愛着を抱いて青年期を過ごした後、ベルギー・アントワープの Royal Academy of Fine Arts Antwerp の Fashion Department で Lisi Herrebrugh と出会って長年のパートナー関係を築きながら、2017 年に二人で自身ブランド Botter をベルギー・アントワープで立ち上げました。2018 年に ANDAM Award を受賞し LVMH Prize ファイナリストに選出、2018-2021 年に Nina Ricci の Co-Creative Director を Lisi と二人で兼任、2022-2026 年にフランス・パリ拠点で独立経営を継続している、欧米の現代の若手独立系の中核を担うデザイナーの一人です。

Lisi Herrebrugh (共同創業者・指揮者、2017-現在)

オランダ出身のデザイナーです。ベルギー・アントワープの Royal Academy of Fine Arts Antwerp の Fashion Department で Rushemy Botter と出会って長年のパートナー関係を築きながら、2017 年に Rushemy と二人で自身ブランド Botter をベルギー・アントワープで立ち上げました。2018 年に Rushemy と二人で ANDAM Award を受賞、2018-2021 年に Rushemy と Nina Ricci の Co-Creative Director を二人で兼任、創業から 9 年にわたるデュアル体制の独立経営を継続している、Botter の中軸を担うデザイナーの一人です。

主要アイテム — Botter の語彙

海とカリブ海を主題としたシャツとアウター

ハウスの代名詞となった一着です。波紋のプリント、釣り具を反映した独自のディテール、カリブ海の鮮やかな色彩を組み合わせたシャツとアウターで、Rushemy のドミニカ系の textile 文化を中軸とする独自の方向性を体現する作品に育ってきました。

GUZ編集部レビュー3.7 / 5

波紋のプリントや釣り具を思わせるディテール、カリブ海の鮮やかな色彩を組み合わせたシャツで、ドミニカ系の文化的背景を映す意匠が持ち味です。海をモチーフにした個性的な柄ゆえ、日常のさまざまな装いに合わせるには工夫が要ります。

(Botter シャツ) — 海とカリブ海のシャツ

カリブ海の色彩を反映したジャケットとアウター

Botter の独自の意匠の中軸を担うアウターの系統です。Rushemy のドミニカ系の textile 文化を反映した独自のジャケットとアウターで、欧米の業界誌で繰り返し参照される作品となりました。

GUZ編集部レビュー3.8 / 5

波紋のプリントや釣り具を反映したディテールなど、カリブ海の文化を映した独自の色彩と意匠が魅力のアウターです。海をモチーフにした個性的な柄は季節や場面を選びやすく、オールシーズンの主力としてはやや使いどころが限られます。

(Botter アウター) — カリブ海ジャケット

Nina Ricci Co-Creative Director 期 (2018-2021) の作品

Botter の語彙のもう一つの中核を成す系統です。フランスの 1932 年創業のメゾン Nina Ricci の Co-Creative Director として Rushemy と Lisi が打ち出したフランスのメゾンの新方向性で、欧米の業界誌で「Nina Ricci の現代化の試行錯誤」 として繰り返し参照される作品となりました。

GUZ編集部レビュー3.8 / 5

フランスの伝統メゾン、ニナ・リッチの共同クリエイティブディレクター期に手がけた作品で、カリブ海的な個性とメゾンの伝統的な女性向け服飾を融合させた試みです。当時は業界誌で『現代化の試行錯誤』とも評された時期であり、賛否が分かれる意匠が含まれる点は留意したいところです。

(Botter 関連) — Nina Ricci 期

中古市場での Botter

Botter の中古市場は、複数の軸で形成されています。海とカリブ海を主題としたシャツとアウター、カリブ海の色彩を反映したジャケットとアウター、Nina Ricci Co-Creative Director 期 (2018-2021) の作品、創業期 (2017-2018) の希少な一着――これらが日本国内で活発に取引されています。

日本ではフリマアプリ、メルカリ、Vestiaire Collective、ZOZO USED、それから原宿・渋谷・青山・代官山の古着店での流通が中心です。

海とカリブ海を主題としたシャツとアウターは中古市場で 3 万円から 10 万円の中位帯で取引され、Rushemy のドミニカ系の textile 文化を反映した一着として欧米とアジアの愛好家のあいだで安定した支持を集める作品に育っています。カリブ海の色彩を反映したジャケットとアウターは 4 万円から 12 万円の中位帯で活発に流通し、Botter の独自の意匠の象徴として強い支持を集める一着です。Nina Ricci Co-Creative Director 期 (2018-2021) の作品は中古市場で 5 万円から 18 万円の幅広い帯で取引され、フランスのメゾンの現代化の試行錯誤の象徴的な作品として欧米の業界誌で繰り返し参照される歩みを残しました。

まとめ — 9 年の歩み、Antwerp デュアル創業から Nina Ricci Co-Director とパリ拠点まで

Botter の歩みを 9 年でまとめると、次のような節目に整理できます。Rushemy Botter がオランダのカリブ海ドミニカ系移民の家庭で生まれ育ち、若いころからカリブ海の textile 文化と海の景色への深い愛着を抱いて成長、ベルギー・アントワープの Royal Academy of Fine Arts Antwerp の Fashion Department で Lisi Herrebrugh と出会って長年のパートナー関係を築き、2017 年に Rushemy と Lisi の二人で Royal Academy of Fine Arts Antwerp の修了作品を共同発表し自身ブランド Botter をベルギー・アントワープで立ち上げ、2018 年にフランスの ANDAM Award を受賞し LVMH Prize ファイナリストに選出、2018 年にフランスの 1932 年創業のメゾン Nina Ricci の Co-Creative Director に二人で起用される稀有な人事 (前任 Guillaume Henry の後任、創業 1 年半の若手デュアルの起用) を発表され、2018-2021 年に Nina Ricci の Co-Creative Director を兼任して自身ブランドの Caribbean アイデンティティをフランスのメゾンの伝統的な女性向け服飾と組み合わせる独自の方向性を打ち出し、2021 年に Nina Ricci の Co-Creative Director を退任して自身ブランド Botter に専念、2022-2024 年に拠点をフランス・パリへ移転して Paris Fashion Week で本格的な発表を継続、2025-2026 年に Rushemy のカリブ海ドミニカ系アイデンティティを中軸とする独自の方向性で創業から 9 年にわたる独立経営を継続――という流れです。

中古市場では海とカリブ海を主題としたシャツとアウター、カリブ海の色彩を反映したジャケットとアウター、Nina Ricci Co-Creative Director 期 (2018-2021) の作品の多角的な軸で日本国内でも活発に取引され、欧米の現代の若手独立系のなかでも独自のカリブ海アイデンティティを体現するハウスとして強い支持を集めてきました。Botter の 9 年に及ぶデュアル創業の独立経営は、欧米の現代の服飾史における「ベルギー Antwerp の Royal Academy of Fine Arts で出会った二人のパートナーが、自身ブランド創業からわずか 1 年で ANDAM Award と LVMH Prize ファイナリストを獲得し、同年にフランスのメゾン Nina Ricci の Co-Creative Director を二人で兼任する稀有な人事を経て、フランス・パリ拠点でカリブ海アイデンティティの独自の方向性を 9 年にわたって継続している事例」 として、今後も参照され続けるはずです。

編集方針について — この記事は GUZ FASHION 編集部のIMPORT BRANDカテゴリの編集方針に沿って制作されています。

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